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町長室へようこそ No.160

新年度にあたって

 ここのところ融雪が一気に進み、庭のクロッカスの花も咲き始めて、春の到来が感じられます。また、この時期は異動の季節でもあり、滝上町やオホーツク管内を離れる方々や、また着任の挨拶に来られます。これまでお世話になったお礼を申し上げ、次の任地でのさらなるご活躍を念じ、着任された方には期待や課題解決に向けたお願いを申し上げているところです

 4月1日に新規採用者6名をはじめ、昇任、異動、名称換え等33名の職員に辞令を交付しました。全職員への訓示では、言葉の持つ重みについて触れ、どんな職場でも人材育成は最も重要な柱のひとつで、その方針をいかに実践するかです。そこで私は、「木は光を浴びて育つが、人は言葉を浴びて育つ」という京都市のある高校の校長が語った言葉を引用し、人は言葉によって喜びを得たり、傷ついたりもする。また言葉が感情をも把握し信頼関係を育てていくもので、言葉の持つ力でもあります。また、若い職員の皆さんには「職場が育ててくれる」というこれまでの常識から「自らが職場を使って育つ」という逆転の発想も必要と申し上げました。また健康管理に気をくばり、滝上町の未来を創っていくという情熱を持って仕事に向き合ってほしいと思います。

心のバリアフリーを目指す観光

 北海道観光振興機構の「令和3年度地域の魅力を活かした観光地づくり推進事業」で、芝ざくら滝上公園地域づくり拠点実行委員会が実施した「たきのうえユニバーサルツーリズム商品造成事業」が特別賞を受賞しました。全道から102事業の地域が成果を発表し、6つの事業が選ばれたもので、本町の観光の新な取り組みとして発展が期待されます。

 ユニバーサルツーリズムとは、障害の有無や年齢にかかわらず、全ての人が安心して楽しめる旅行のことです。ホテル渓谷のスタッフと観光協会の職員が観光介助士の資格を取得し、視覚障害者のツアーなどを受け入れ、芝ざくらの香りや和ハッカなどハーブの香り、木や畑の香りの体験観光のモニターツアーを実施しています。また、ホテルと観光協会案内所が「心のバリアフリー施設」に認定されました。この伏線は、平成27年度に芝ざくら滝上公園基本計画策定のおり、障害者にも楽しんでもらえるよう園路のバリアフリー化を進め、このハード事業を切っ掛けとしてソフトである「観光×環境×共生」をテーマとしたユニバーサルツーリズムへの取り組みに発展したものです。畠山観光協会事務局長の言葉を借りれば、「ないものを作るのではなく、あるものを少しだけ工夫をして、訪れた観光客がまた来たくなるような「人にやさしい観光」、「心」のバリアフリーを目指していく」ことが小さい町ならではの特色ある観光につながるもので、受賞を機に童話村構想にある「訪れて心地いい」を実感できるまちづくりをさらに進めてまいります。



                                                                              

滝上町長 長屋 栄一

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