町長コラムNo.9 「言葉」
8がけ
2月23日、ホテル渓谷のひなまつりで、布で作ったつるしびなを展示していただいた、木寺彩さんとお話しする機会がありました。木寺さんとは、滝上町内に親交を深めている方も多く、ここ数年では年に数回来町されており、私も昨年9月濁川のお祭り以来の再会となりました。木寺さんの持ち味は、ユーモア溢れる中にも、自らの考えをしっかりと伝える鋭いトークです。そんな木寺さんとお話して響いた言葉が「8がけ」。聞くところによると、「人生8がけ。平均寿命を80歳くらいと考えたとき、100歳まで生きることを目指したならば、80歳は100歳の8がけ(8割)。8がけの気持ちで過ごせば、さらに充実した生活を送れる。例えば、90歳の方であれば、72歳くらいの気持ちで過ごせば、心も若返り、気力も溢れる」との考えのもと、知り合いの高齢者の方々にお話しし、活力を与えているとのことでした。社会を支える現役世代が今の8割になる「8がけ社会」が2040年の到来と共に、生活を支える様々な業種で生じる人手不足も問題となり、滝上町内では既に進行しています。木寺さんの言葉は、そんな社会をどう乗り越えていくか、大いなるヒントとなりました。私は現在50歳なので8がけで40歳。40歳くらいの気力・体力を備え、年配の方々のから経験と知恵を教えていただきながら今後励もうと思います。

つるしびなをバックに木寺さんとツーショット
滝上町の未来 私たちの未来
3月1日、滝上小学校6年生12人から滝上町の未来に向けたまちづくりの提案をいただきました。その概要は大きく2つの提案でありました。・四季を通じてイベント開催~特産品を使い芝ざくら時期に限らず、四季を通じて町内でイベントを開催し観光の集客を図る
・廃校の活用~旧白鳥小を活用し、安全性を担保した遊具を、屋外と屋内に整備した公園を作り、並行して、対外的なPRのためにロゴマークを作り効果を拡大するというものでした。私は児童たちに「提案内容が実現したならば、滝上に住んでみたいと思うか」と質問したところ、半数以上の児童が「住みたいと思う」と答えてくれました。6年生の児童たちが、中学卒業後に町を離れた後、再び滝上に帰ってきてほしいと思い、提案していただいたアイデアは、今後のまちづくりのヒントにしたいと思いました。
また、自分たちの未来について、医者、ヘアメイクアーティスト、地方公務員、イラストレーターなどの夢があるが、町内にいたならばその夢は叶うことがないとの発表も、大きく胸に突き刺さりました。各家庭にパソコンやスマホが普及し、インターネットを通じて様々なことが学べるようにはなってきましたが、一番身近な地域の子ども達の夢や言葉をかなえてあげることができない。このことこそが、今ぶち当たっている大きな壁であると感じました。令和6年度の予算執行や新規事業の取り組みを進める際、今後も子ども達の声を大切にしていこうと思います。

滝上小学校6年生によるプレゼンテーションの様子