町長室へようこそ No.20
機構改革と人事異動

役場のサービスは、民間の企業のように採算が合わなくなったからと言って部門をなくすることになりませんので、今後は、行財政の効率化を推進していくとともに、住民の皆さんの協力を得ながら自治力を高めていくことが必要になってくると考えています。
今回の機構改革によって、役場の机や仕切りのキャビネット(書類棚)が、久方ぶりに移動し、長年たまった塵やほこりも大掃除されました。机の配置も変わりましたので、一時的に町民の皆さんが戸惑われることもあるかもしれません。反面、人事異動は職員の持っている新たな素質を引き出す・伸ばすことにつながるもので、定期的に必要なわけです。今回は課の名称変更もあり、かなり大きな異動になりました。
江戸時代も禁煙令が

江戸時代にも禁煙令が出ていたのをご存知ですか。タバコはポルトガルやスペインから交易に伴い日本に渡ってきたものですが、当初薬草として徳川家康が奨励したものが、やがて嗜好品として喫煙されるようになりました。しかし、戦国時代の混乱が冷めやらぬ時期でしたので、三尺以上もある鉄製のキセルを武器にする狼藉者が出てきたため、“キセル狩り”を断行。また、新しく建てたばかりの駿府城がタバコの不始末で全焼したため、二代将軍秀忠は“喫煙停止の法度”を出しました。慶長17年(1612年)の禁煙令はさらに厳しく、タバコの栽培、販売のすべてが禁止されました。奨励したタバコ栽培を一方的に止めさせられる農家には悲惨なことでしたが、風紀や火事のことよりも、米作をおろそかにして、儲かるタバコ作りにばかり励む農民に対するけん制したものとも言われています。その後、三代将軍家光の時代から栽培も復活し、禁煙も解かれ自由に吸えるようになり、八代将軍吉宗の時代になると幕府の収入を増やす財政改革のためタバコ作りはどんどん奨励され、幕府公認になるのです。
タバコの害は、タバコそのものよりもほかの要素との組み合わせによる害が大きいことが明らかになっています。最近の新聞には、ピロリ菌+喫煙=胃がん11倍と、ピロリ菌がなくタバコを吸わない人に比べ大幅に率が高いことが九州大学の長期にわたる追跡調査で報告されています。江戸時代、医学がもっと発達し、害が明らかになっていればタバコの歴史も変わっていたかもしれません。
滝上町長 長屋 栄一
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