町長室へようこそ No.32
今年のこの寒さは一体どうしたことでしょう。芝ざくらも蕾は持っているのですが相当遅れています。畑の地温も上がらず農作業の遅れも心配です。早く初夏らしい天気がほしいものです。交通安全集会

今回は、滝上駐在所橋本所長から、映像での自転車の交通マナーと事故の事例紹介がありました。自転車に乗っていた中学生が通行人をはねて重傷を負わせ、相手に数千万円の損害賠償をしなければならなくなったものです。交通事故は自分の身に起こるまでは他人事のように思いがちですが、起きてしまうと被害者も加害者もそして双方の家族をも不幸に陥れてしまうことを、生徒の皆さんは身近に受け止めたようです。子供のうちから交通安全への意識を高める自主的な活動は大切であると強く感じました。
財政を考える
ギリシャ危機による信用不安が、ユーロ諸国をはじめ世界に広まっています。問題になっているギリシャの借金はGDPの1.1倍、対して日本は1.8倍ともっと悪いのですが、日本は国債を買っている9割が日本人だから信用不安が起きないとの見方があります。しかし、来年の国の予算は税収を上回る国債を発行し歳出は100兆円を超えるという見通しに、誰が考えてもこのままでは国が持つわけがなく、早晩、増税か歳出の大削減あるいは両方かをやらざるを得ない予感がします。ギリシャのことは他人事ではありません。さて滝上町では自立を決めた平成15年(2003年)に、行財政改革実施計画を策定し行政運営を進めて来ました。それは平成32年(2020年)までは基金(貯金)を取り崩し、基金がなくなってからは収支を均衡させていく計画で、平成22年度までに8.3億円を取り崩し、残高は9.9億円に減る予定でした。
今どういう状況かといいますと、22年度末には基金が19億円余りに増える見通しです。これは、減り続けていた交付税が平成19年(2007年)から下げ止まって若干増加に転じたこと、不要不急の事業や無駄を極力省き、なおかつ有利な制度を積極的に活用して事業を行ってきたこと、経済危機対策によって少ない負担で沢山の事業が実施できたことなどが、基金を取り崩さず行政運営を進めてこられた要因です。
一方、町債(借金)は18年度末に65億円であったのが、22年度末には61億円余に約4億円減らせる見込みです。
今後行財政改革を着実に進め、必要な事業は計画的に実施していかなければなりません。そのうえで不足となる分は基金を取り崩しながら運営していくことになりますが、財政が悪化し「財政再生計画」を策定するようになると、行政運営は大きく制約され自由がきかなくなります。そうならないためにも常に財政を健全に保ちながら行政を進めていくことが重要です。それはとりもなおさず、住民の安心に最も深くかかわることだと考えています。
滝上町長 長屋 栄一
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