町長室へようこそ No.40
医師確保に種子島へ

冬とはいえ亜熱帯に属する島ですから、寒くはないだろうと旭川でコートの内張りをはずして行ったところ、気温は9度でしたが風が強く予想外の寒さ、外を歩く島の人は本格的な冬着です。2日前に宇宙センターからHIIロケット「こうのとり」の打ち上げも終わり、泊まったホテルは我々を含めて3人だけ、暖房も十分ではなく、外は寒くても室内は暖かい冬の北海道がいかに恵まれているか再認識しました。

都市部と比較して地域の医師不足は常態化しており、どの町も深刻な問題です。医療財団の情報によると内科医と比べ外科医は絶対数が少なく、十分の一の登録しかないそうです。しかもそのほとんどは札幌などの都市部を希望しており、地方希望は稀にしかないとのこと。臨床研修医制度が始まってから大学の医局に残る学生が激減し特にこの傾向が顕著です。外科医は手術が命ですから施設の整った大病院を希望する若手の先生が多いのも理解できます。そういう状況の中で医師不足の町村は苦慮しているわけです。
医師さがしには札医大をはじめ医療振興財団や医療専門誌、インターネットなどのほか町内の医療関係者の熱心なご協力もいただきながら進めています。少しの情報でも可能性を期待して常勤医を必ず見つける覚悟で取り組んでいますので、いま少し見守ってください。
滝上町長 長屋 栄一
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