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町長室へようこそ No.66

遊びごころの壁の色-童話村景観条例

童話村の町づくりが始まって、23年目になります。きっかけは、過疎化を何とかくい止めようということで採用した町づくりのテーマ「人いきいき 町わくわく 童話村 たきのうえ」でありました。
当時、外国の街並みをまねたテーマパークが全国に広がって、滝上町を訪れた方々から“童話村はどこにあるの?”と聞かれ返答に困ったこともあります。また町の建築物にとんがり屋根を採用したことから童話村はとんがり屋根のことだと思い込む風潮もありました。平成9年(1997年)に作られた「景観ガイドプラン」も北国らしい町並みにしようというものでしたが、住民への浸透がされないまま今日に至っていました。
家の外壁に描かれた芝ざくらと妖精ピコロの写真昨年来、町づくり審議会で滝上の景観を議論する中で、美しい観光資源の一方、廃屋も増え、せっかくの景観も艶消しになりかねず、これを何とか整理できないかとの意見が多数出されました。家屋はそれぞれ持ち主がおり、行政が勝手に取り壊しなど手をかけるわけにはいきません。そこで、持ち主が自ら取り壊す呼び水となる支援策を設けることにしました。
もう一つが建物の色合いです。まちづくり審議会でも統一したほうが良い、いやそこまでやる必要がないという意見に割れました。しかし、方向付けを示さなければ20年たっても何も変わりません。色の範囲を示し、協力いただける方には補助をすることで、色塗りと廃屋解体で300万円の予算をつけましたが、いざふたを開けてみると問い合わせが殺到し、6月議会に追加補正して、結局当初の10倍にあたる3,000万円に予算を増やしました。あまりの反響の大きさに驚いています。
さて、町民から壁に童話村の精「ピコロ」と芝ざくらを描きたいとの希望がありました。家の外壁に描かれた芝ざくらと妖精ピコロの写真そういう色塗りは想定の外でしたが、大部分が範囲内の色になっていますので了承し、このほど出来上がった壁の模様を見てきました。ひときわ目立つ濃いピンクと淡いピンクがハーモニーのように流れ、ピコロのバランスもよく次々と芝ざくらの花が咲いてくるようで、音楽が聞こえてくる錯覚さえ覚えます。遊びごころも町づくりの大事な要素なのですね。
10年20年後、滝上の町の街並みはどの程度変わっていくでしょうか。楽しみです。

滝上町長 長屋 栄一

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