町長室へようこそ No.123
消防100周年式典と滝上高校閉校式
今年は滝上町にとって節目の行事が多く、9月30日には消防100周年記念式典が挙行されました。歴史を振り返ると滝上町は基幹産業である林業・林産業が盛んであるがゆえに木工場の火災も多く、古くは昭和26年(1951年)、道内屈指の規模と施設を備えた濁川北見合板木材(旧太田ベニヤ製造所)の大火です。また昭和61年(1986年)の濁川の経木工場の大火、夜空を焦がす炎は山を隔てた隣町からも見え、寝食を忘れ消火に努めた消防団の活動、紋別消防本部からの応援など、記憶に新しい大火でした。
近年、火災の発生は減少していますが、気象災害や地震が頻発し、むしろ消防の役割は高まっていることから、仕事を持ちながら町民の生命財産を守るため日夜訓練に励んでいる消防団員の役割はますます重要です。
これまでの歩みを振り返り、滝上消防の礎を築かれた先人に敬意を表し、地域防災への誓いを新たにしました。
10月7日の滝上高校閉校式典には台風崩れの雨が残る中、260名もの卒業生をはじめ元教職員、地域の方々など閉校式では類を見ない460名を超える出席者がありました。70年の歴史をもつ滝上高校を巣立って、全国各地で活躍されている卒業生は3,600名になりますが、遠く道外からの参加者も相当数あり、閉校に淋しさや残念な声が聴かれる一方、それ以上に母校を慕う気持ちと多くの思い出にありがとうや感謝の言葉があり、ふるさとへの愛着が伝わってきました。

式の最後、14人が将来の目標をしっかり述べた中に、町に帰ってきてカフェを開くから遊びに来てほしいとか、婦人警官になって、もし交通違反で捕まったら素直に認めてほしいなど、ともすると重い雰囲気になる閉校式を和ませる言葉に、大人では中々できないすごい生徒たちだなと感動さえ覚えました。
感謝の会では、懐かしい同級生や恩師との歓談に終始盛り上がり、閉会に気づかず時間が過ぎるなど、心に残るすばらしい式典と会でした。最後の滝高生となる皆さんには、多くの先輩のように滝上高校で学び会得した貴重な経験を土台に、これからの社会で大いに活躍してほしいと願うものです。
滝上町長 長屋 栄一
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