オホーツク地域づくり連携会議 意見交換
(国の)北海道総合開発計画と(道の)北海道総合計画に位置づけるオホーツク連携地域政策展開方針に各自治体と関係機関の意見や提案を加えた地域づくり推進ビジョン作りを進めるための連携会議が8月3日に開かれ、遠紋ブロックの市町村長、林業・漁業・観光の代表がリモートで意見交換しました。
産業の分野で何点か意見を申し上げました。農業では酪農の大規模化は共同も個人も一定程度の水準まで来ている。これ以上の規模拡大がどんどん進んでいくとは考えられない。課題は草地更新が進んでいないため、今年のような旱魃では大きなダメージを受けている。生産基盤のより一層の整備が重要。担い手では、共同の法人経営は継承が比較的うまくいく一方、大規模な個人経営の受け手確保は課題がある。これ迄の新規就農者のスタートは中小規模を選ぶ傾向が強い。経営継承に広域での情報共有が必要と思います。
森林では、成長の早いカラマツF1「クリーンラーチ」が推奨され、トドマツと共に主流になっていくと思う。一方、標高のやや高い山に自生し、国有林でも一部見られる「黒エゾマツ」は、カラマツやトドマツのように60年サイクルで利用する樹種と違い、利用するまで90~100年かかり、成長した木は直径1m、樹高は40mにもなる。住宅用建材に輸入米マツが使われているが、輸入に依存するのみでなく黒エゾマツのような長伐期の樹種も組み合わせた多様な森づくりをする必要があると考えます。
また、ヒグマの話題にも触れ、滝上町では今年7月に浮島湿原の近くで横浜から来た観光客がヒグマの被害で亡くなりました。道内では今年ヒグマによる死傷者がこれ迄で最も多い11人、放牧中の乳牛も被害に遭っています。本町では住宅街でも頻繁に目撃され、紋別市でも同様です。被害防止のため注意喚起のチラシを配布したり、道路に面した草刈りなど可能な防衛措置をとっていますが、人的被害をどう防ぐか大きな問題です。道が1990年にヒグマの保護と共生を目指す政策に転換して以来、増加しており、令和2年度の推計では11,700頭(6,600~19,300頭)と推計され、今も増加傾向です。エゾシカのように適正な頭数の設定とコントロールが必要と考えます。注意喚起だけで人身被害を防ぐことには限界がありますので、今後、計画の中で織り込んでいただきたい旨、述べました。
森林管理署の話では、クマの個体数が増えたため弱いクマが山から追いやられ、人里で餌を探すのだそうです。このほど、第2期ヒグマ管理計画素案が道から示されました。従来の対策では対応が困難な市街地に出没するヒグマが急増しており、人身被害につながる可能性もあることから、例外的に緊急対応(駆除)が出来る判断基準を設定するとされています。来年4月からの適用予定ですから、町としても関係者間で出没時の対応を共有するよう図っていきます。
滝上・興部・西興部中学野球部全国大会ベスト8、あっぱれ‼
滝上町長 長屋 栄一