ここから本文

天塩岳滝上側登山道踏査 ― 再整備を見送る

 天塩岳は滝上町と士別市にまたがる標高1,558mの山で、かつて滝上側から上る登山道があり、40年ほど前は登山会が開かれるなど利用があったそうですが、士別側の整備がされてからは登山者が減り、20年ほど前から登山道の草刈りなどを中止し、平成25年には一般の登山者が入山すれば遭難する恐れもあるとして管理する森林管理署は登山道の登録を取り消しました。

 しかし、一昨年一般質問で登山道の再開を求める声があり、再開は無理だと返答していたものの、再度の要請に森林管理署と協議し、どのようになっているのか現地を踏査して判断することにしました。

 まず予備調査を7月1日、西紋別支署長らと役場職員で行いました。林道から登山道入口、さらに川沿いに1.6kmほど歩く道中は、雑草や笹が繁り、倒木も。食べられた蕗や真新しい糞があちこちに見られ、明らかに熊の通り道になっています。先頭を歩く支署長が時折「ホー!ホー!」と大声を発し、最後尾はラッパを鳴らすなど、クマ対策を講じ歩きました。この日は斜面の登り口迄で一旦調査を終え、次回はアブがいなくなる9月に山頂目指して踏査することにしました。

 近隣の山歩きなら慣れていますが、なにしろ登山は趣味ではないので、靴やリュック、ジャンパー、クマよけ鈴などを専門店で買い求めましたが、趣味のグッズはどれも高いですねー。

 2回目踏査は9月14日、前回参加者に加え観光協会、登山経験のある役場OBも加わり総勢12名が庁舎前を午前8時に出発しました。前回調査で到達した地点から天塩岳山頂まで4kmありますが、今回はその中間点になる稜線の到達を目指して登り始めました。うっすらと登山道らしき道があるところ、一面急斜面で全く道がわからない所も多く、しかも背丈を超える笹や灌木、道を塞いでいる倒木。20年も放置すると元の原始の森へ戻っていくのだなと思いながら休み休み登りました。コースが沢であるため、眺望のよいところはなく、笹藪と樹木のみ、途中雪崩で広範囲にわたって表層度が削られたところがあり、登山道となると、転落防止柵が必要になるなと思いながら、捕まる木もない石がらの斜面を間隔を開けて注意深く渡りました。稜線まで標高差150mあたりで道が全くわからなくなり、時間も12時半を回ってしまい、無理をして登れないことはないものの、安全を考慮し登頂を断念しました。現状では、再整備するには調査設計から手がけることになり、工事費も相当な額が予想されます。さらに、その後の維持費を考えると、費用対効果は小さく、登山道再開は見送るとの判断に至ったものです。



 ところで、途中出会ったクロエゾマツ、樹齢はどれくらいでしょうか、その巨木の壮大さに感動しました。 

                                                                                       滝上町長 長屋 栄一

本文ここまで

ページの先頭へ