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町長室へようこそ No.159

定例議会と3.11

 新年度予算を審議する3月定例議会が11日で終了しました。提出案件すべて承認いただき、最終日の一般質問には最近では最も多い5議員が登壇し、町の課題について論戦を交わしました。議会が終わって、からだが汗ばんでいたのは議場内が暑かったせいもありますが、丁々発止のやり取りで気持ちも熱くなったからかもしれません。令和4年度は私にとって、また議員の皆さんにとっても任期の最終年ですから、これまでの集大成と言えるよう各事業に着実に取り組んでまいります。

 一般質問が行われた3月11日は平成23年に東日本大震災が起きた日です。地震発生時刻の2時46分に議場内の議員、理事者・職員、傍聴者の皆さんが起立し黙とうを捧げました。この地震で思い出すのは、当時、住宅を失ったり壊れた原発からの被ばくを懸念する人たちなど避難者を受け入れるべく、道内では札幌市に次いでいち早く手を上げ、町のコテージ2棟と公営住宅9戸を用意しました。ところが、道のほうから「コテージは観光などの宿泊のために建設したものだから、被災者に提供するのは目的外使用にあたる。」との指摘を受けました。従わない場合、最悪、補助金返還もありうるかもしれないと考えましたが、役場担当者には「この地震と津波で家を失い、受け入れ先を求めているのに、空いている施設を提供することが、目的外使用と言われ、補助金返還しなきゃならなければ、返還する!」と、腹を決めました。ほどなくして今回は目的外使用を適用しないという連絡が来ましたが、それが血の通った行政だと思いました。 その後、被災地からは数家族が来られ公営住宅を使っていただき、コテージを使うまでには至らなかったのですが、このことがあって以来、新入職員への町長研修では、「法律や規則の遵守は公務員の基本であるが、非常時には、命や生活を守る判断が優先されることを心にとめてほしい」と、この体験談を聞かせています。なお、コテージは今回のコロナ濃厚接触者の住居としても活用したところです。


 

ロシアのウクライナ侵攻

 ウクライナからの避難民が300万人を越え、隣国ではこれ以上受け入れ出来ないとの報道があります。心情としては受け入れしてあげたいのですが・・・。プーチン大統領の異常とも思える暴走を止める者が側近にいません。一方、「ウクライナ国民と共に戦う!」と、Tシャツ姿で力強いメッセージを送るゼレンスキー大統領にエールを送りたい。ロシアへの抗議と経済制裁は当然で、戦争を終結させるには孤立させるしかないのではと。権力者の取り巻きがイエスマンのみになると真の情報が入ってこなくなる。忠告も結果として味方になると思うが。

                                                            
                    

 滝上町長 長屋 栄一

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