咽頭結膜熱(プール熱)警報が発令されました(令和5年9月14日)
北海道では感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づき感染症発生動向調査を実施しておりますが、令和5年第36週(令和5年9月4日~9月10日)において、紋別保健所管内の定点医療機関あたりの咽頭結膜熱患者報告数が、警報基準である3人以上となったことを受け、まん延を防止するため令和5年9月14日午後3時に警報を発令しました。今後、紋別保健所管内において流行がさらに拡大する可能性がありますので、感染予防に努めるようお願いします。
咽頭結膜熱の予防
患者との密接な接触を避けること、流行時には、石けんで手洗いの上、消毒用エタノールや速乾性手指消毒薬をすり込むようにして消毒します。器具には、煮沸や次亜塩素酸ナトリウムでの消毒が有効です。
プールでは、水泳前後にシャワーでよく体を洗い流すことが大切です。
咽頭結膜熱とは
咽頭結膜熱はアデノウイルスによる感染症で、プールを介して感染する場合は、ウイルスが含まれた水が結膜に直接侵入して感染し、集団での発生が見られることからプール熱とも言われます。患者の使用したタオルの共用や手指を介した接触感染、飛沫感染でも発症します。咽頭結膜熱は、発熱で発症し、頭痛、食欲不振、全身倦怠感とともに、咽頭痛、結膜の充血、眼の痛みや涙が流れる、光がまぶしく感じる、眼脂(目やに)等の症状が3~5日続きます。これらの眼の症状は一般的に、片眼から始まり、その後もう一方の眼にも出現します。
年齢別には5歳以下に多くみられます。
季節によらず、年間を通じて発生しますが、6月頃から徐々に増えはじめ7~8月にピークになります。
学校保健安全法施行規則では、主要症状が消退した後2日を経過するまで出席停止と定められています。
感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染することです)が知られています。
主な予防対策としてはマスク・手洗いが有効とされています。
なお、手洗いをする際は、流水と石けんで十分に行い、手を拭くタオルなどの共用はしないでください。
また、保育施設などの乳幼児の集団生活では、感染を広げないために、職員と子ども達が、しっかりと手洗いをすることが大切です。
その他には、おもちゃなどの口に入る器具や食器にも注意が必要です。
特におむつ交換する際は、排泄物を適切に処理し、しっかりと手洗いをしてください。
その他
1.最近5週における定点医療機関からの咽頭結膜熱患者報告状況(表示は、「報告数(患者/定点)」単位:人)
第32週 8/7~8/13 |
第33週 8/14~8/20 |
第34週 8/21~8/27 |
第35週 8/28~9/3 |
第36週 9/4~9/10 |
|
紋別保健所 | 0.00 | 0.33 | 0.33 | 0.00 | 6.66 |
全 道 | 0.40 | 0.43 | 0.38 | 0.57 | 集計中 |
全 国 | 0.58 | 0.63 | 0.68 | 0.97 | 集計中 |
全道の咽頭結膜熱流行状況は、北海道感染症情報センターのホームページでご覧になれます。
(URL:http://www.iph.pref.hokkaido.jp/kansen/index.html)
2.咽頭結膜熱警報とは
厚生労働省の感染症発生動向調査により把握した、全道の定点医療機関を受診した咽頭結膜熱患者数が、国立感染症研究所において設定した警報レベルの基準値に達したときに発令し、大きな流行の発生や継続が疑われることを指します。
<咽頭結膜熱警報レベル>
開始基準値 | 終息基準値 | |
定点あたり患者数(人) | 3 | 1 |
お問い合わせ
保健福祉課
〒099-5692
北海道紋別郡滝上町字滝ノ上市街地4条通2丁目1番地
電話:0158-29-2111
FAX:0158-29-3588