たきのうえゼロカーボンニュース VOL4
コージェネレーションってなに?
私たちがエネルギーを効率的に利用するための仕組みの一つとして、コージェネレーションシステムというものがあるのをご存知でしょうか。
コージェネレーションシステムの単語を分解するとco(一緒に)+generation(つくる)+system(仕組み)ということになりますが、つまり一つのエネルギー源から「電気」と「熱」を同時に作り出す装置を指します。熱電併給(英語ではCHP:Combined Heat & Power)と呼ばれることもあります。
主にガスから電気をつくる際に発生する排熱を利用するガスコージェネレーションが普及しており、家庭用の「エネファーム」がその代表例です。エネファームでは、都市ガスやLPガスを燃料として発電を行いますが、この過程で発生する熱を回収して給湯や暖房などに活用できるようにしています。
図1 エネファームのイメージ
(出典:一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センターHPより)
従来の火力発電所における化石燃料による発電では、燃料が元来有しているエネルギーの約40%しか利用しておらず、残りのエネルギーは廃熱や送電時のロスとして捨てられてしまっています。
一方で、このコージェネレーションシステムでは発電に加えて排熱を有効活用することで投入したエネルギーを無駄なく使うことができ、エネルギー利用率を飛躍的に高めることが可能です。
図2 家庭用エネファームによるエネルギー利用率
(出典:一般財団法人コージェネレーション・エネルギー高度利用センターHPより)
エネルギー利用率が高いということは、発電や熱利用のための燃料の使用量を減らすことができることとなり、全体的にCO2排出量の削減につながります。また、災害時に配電網が寸断されるなどしても、コージェネレーションシステムは燃料があれば設置場所において発電することができるため、災害対策としても効果を発揮します。
一般的にガス燃料というと都市ガスやLPガスをイメージしてしまいがちですが、地域において作り出すことができるガス燃料として、家畜糞尿の発酵により得られるバイオガスや、木質のチップやペレットから得られるバイオガスが挙げられ、既に国内の複数箇所でこれらのバイオガスを用いたコージェネレーションシステムの導入が進められています。
現在のところ国内ではまだ家庭向けのバイオガスは販売されておらず、エネファームの燃料用ガスを地産地消とすることは難しいですが、将来的には地産地消も可能となるかもしれません。
エネファーム以外にも、実は身近なところでコージェネレーションシステムは活用されています。それは自動車です。自動車はガソリンを燃料としてエンジンを回転させ駆動力を得つつ、小さい発電機で電気をつくり車内冷暖房に活用しています。
エネルギー価格が高騰している中、さまざまなエネルギー利用の方法を知って効率的に使っていきましょう。
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