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たきのうえゼロカーボンニュース VOL6

断熱のススメ

寒い北海道でも、家の中は暖房が効いていて温かいことが多いですよね。多くの家庭では冬の間、灯油ストーブで毎日灯油を焚き続けていると思いますが、なぜ焚き続けなければならないのでしょうか。
それは、家から熱が逃げていってしまうためです。
家から熱が逃げていきやすい場所の筆頭が「窓」です。窓やドアは開口部とも呼ばれますが、閉めている状態でも熱が逃げています。家から逃げる熱の約半分がこの窓からとも言われるほど、窓は熱の逃げやすい場所なのです。
逆に、夏場はせっかく室内を冷房しても暑い外気が入ってきてしまうのがこの窓からということになります。

図1 冷暖房時の開口部からの熱流出入割合
(全国地球温暖化防止活動推進センター)

 近年、エネルギー価格の高騰に伴い、省エネ型の設備を選ぶだけでなく、住宅を断熱することが効果的であると言われるようになりました。冬場なら外からの冷気、夏場なら熱気を住宅内に入れないことが重要であり、冷暖房機器の稼働を抑えることにもつながります。
また、住宅内で寒い部屋と暖かい部屋を行き来する際や、風呂場と脱衣所間を移動する際、血圧が急激に上昇・下降し、心筋梗塞や脳梗塞といったヒートショックを引き起こすことがあります。住宅全体の断熱性が高ければ、住宅内における寒暖差が小さくなり、ヒートショックの予防にもつながります。
さらに、住宅内では体感温度が快適性に大きく影響し、窓際や床が寒かったり、寒い部屋があったりすると住宅内での行動範囲が狭まり、不便さを感じることも出てきます。
このように、住宅の断熱性の向上は、脱炭素だけでなく、健康促進や暮らしの質の向上にもつながる大切な取組みです。

 こうした住宅づくりの新たな取組みとして、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House)の普及が始まっています。略称として「ZEH(ゼッチ)」と呼ばれていますが、断熱性能を向上させ、エネルギーを効率的に使うとともに、太陽光発電等によってエネルギーをつくることにより、年間で使用するエネルギー量の収支ゼロを実現した住宅のことを指します。


図2 ZEH(ゼッチ)
(全国地球温暖化防止活動推進センター)

ZEH(ゼッチ)には高断熱化や太陽光発電等のために追加的な費用がかかってきますが、国や町の補助金を活用することで負担を軽減しながら対策することが可能です。これから住宅の設計を考えている方は、ぜひこのZEH(ゼッチ)を検討してみてはいかがでしょうか。
また、既存の住宅を改修・リフォームすることも考えられます。ZEH(ゼッチ)を意識しながら、エネルギー効率の良い住宅に近づけていくことが重要です。住宅の断熱性能を向上させるために住宅全体の断熱を強化することは、多額の負担や工事期間を要すると考えられることから、熱が逃げやすい「窓」の断熱に特に着目し、内窓の設置や二重窓への交換を検討してみてはいかがでしょうか。工期も短く、費用負担も抑えた対策が可能と考えられます。

みなさんもぜひ断熱を意識した住宅づくりで快適な暮らしを実現していきましょう。




 

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